ピアノは調律を怠ると、音程が変わってしまうという難点があります。

そのため、常にベストな状態で演奏したいなら、少なくとも1年毎の定期調律が必要です。

 

では、調律をしないピアノはどのような不具合が出るのでしょう。

 

ピアノの音程が狂う原因には、大きく二つあります。
ピアノの弦には常に20tもの力が常に加わっていますので、この緊張を解こうとする働きが弦をゆるませ、音が狂ってしまいます。

 

もう一つの原因は、温度と湿度です。温度の変化は、金属部分や弦を拡張させたり、収縮させたりします。木製部分が湿度で変化することも音の狂いを引き起こします。

 

また、定期的に調律をすることでピアノの故障の発見にもつながります。
ピアノが家具調度品のようになってしまっているご家庭も多いようですが、そのようなピアノは外からは見えない部分が壊れていることがあります。また、ひどい場合は、ネズミの巣になっていたという例もあります。

 

定期的に調律をしていれば、費用もそんなにかかりません。新しいピアノであれば、弦が伸びきっておらず安定しないため、年に数回の調律が必要です。

ピアノの手入れと保管

調律をしているから他は何もケアをしていない、というのも問題です。
ピアノをベストな状態に保つには、日ごろのお手入れが大切になります。

 

ピアノは木製ですから、温度や湿度に敏感です。天気のよい日には窓をあけて風通しをよくしてください。ピアノにカバーをかけているご家庭が多いようですが、実はカバーはかけない方がピアノのためには良いのです。

 

たまにはカバーをはずして、じゅうぶん風邪を通しましょう。
日本は湿度が高い国です。ピアノの理想的な湿度は50%ですので、梅雨どきなどは除湿器を利用するといいかもしれません。

 

冬の暖房も石油ストーブなどの使用は、冷えた金属部分に結露が生じやすく、ピアノの故障の原因となります。暖房器具は水分を発生させないものを使用することも大切です。

 

ピアノは温度や湿度の変化が激しい環境が苦手です。できるだけ一定の温度と湿度が保てるよう心がける必要があります。

ピアノの故障、修理

ピアノは長期間の使用や経年変化で老朽化します。また、部品の摩耗や損傷、ネズミ・虫などが原因の故障、温度・湿度の変化による故障もあります。

 

古くなっても粗大ごみ扱いせず、摩耗・損傷した部品を取り替えたうえ、再調整することで元のように美しい響きを取り戻せるピアノがたくさんあります。

 

ピアノに致命的な損傷がなければ、弦の張替えや鏡板修理・ハンマー交換・アクション部品類の交換などで確実にピアノは蘇ります。

 

日頃のケアに加えて、定期的な調律をしていれば故障や不具合は見つかりやすくなります。故障や損傷が浅ければ修理も簡単に安く済みますから、人の健康診断をするようにピアノの健康診断を忘れず行いましょう。